宴会の挨拶は、内容より短さが喜ばれます。大人数の会場では、後ろの席ほど話が聞こえにくく、乾杯の前は全員がグラスを持って待っています。開会は30秒、乾杯は1分、締めは1分を目安にしましょう。下の例文は、〇〇の部分を入れ替えればそのまま使えます。
当日の流れと、誰が話すか
| 場面 | 話す人 | 長さの目安 |
|---|---|---|
| 開会の挨拶 | 幹事(司会) | 30秒 |
| 主催者の挨拶 | 社長・部長など、いちばん立場が上の人 | 2〜3分(事前にお願いしておく) |
| 乾杯の挨拶 | 2番目に立場が上の人、または今年活躍した人 | 1分 |
| 締めの挨拶 | 主催者の次の立場の人、または幹事 | 1分+手締め |
話す人には、1週間前までに依頼しておきます。当日いきなり指名すると、長い話になりがちです。進行全体は忘年会・新年会の幹事マニュアルの「進行の型」も参考にしてください。
開会の挨拶(幹事)
忘年会
皆さま、本日はお忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。幹事を務めます〇〇部の〇〇です。ただいまより、〇〇部の忘年会を始めます。今年1年の締めくくりとして、ゆっくり楽しんでいただければうれしいです。はじめに、〇〇部長よりご挨拶をお願いいたします。
新年会
皆さま、新年あけましておめでとうございます。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。幹事の〇〇です。ただいまより新年会を始めます。はじめに、〇〇本部長より新年のご挨拶をいただきます。
開会では「料理の出る順番」「ラストオーダーの時刻」「お手洗いの場所」など、全員に一度で伝えたい連絡を最後に添えると、あとで何度も声を張らずに済みます。
乾杯の挨拶
上司・役職者が話す場合
ご指名いただきました〇〇です。今年は〇〇のプロジェクトをはじめ、皆さんの頑張りで多くの成果を残すことができました。本当にありがとうございました。今夜はその労をねぎらって、大いに楽しみましょう。それでは、皆さまの健康と、来年のさらなる活躍を祈念して、乾杯!
若手・新入社員が指名された場合
ただいまご紹介にあずかりました、〇〇部の〇〇です。僭越ながら乾杯の音頭を取らせていただきます。今年1年、先輩方に支えていただき、なんとかここまで来ることができました。来年はもっと成長した姿をお見せできるよう頑張ります。それでは皆さま、グラスをお持ちください。今年1年お疲れさまでした、乾杯!
新年会
新年あけましておめでとうございます。〇〇です。昨年は皆さんのおかげで〇〇を達成することができました。今年も一人ひとりが力を発揮できる1年にしましょう。それでは、本年の〇〇部の発展と皆さまのご健康を祈念して、乾杯!
締めの挨拶と手締め
忘年会(一本締めで終える場合)
宴もたけなわではございますが、そろそろお開きの時間となりました。ご指名いただきました〇〇です。今年1年、皆さん本当にお疲れさまでした。来年も力を合わせて、よい1年にしましょう。それでは、一本締めで締めたいと思います。皆さま、お手を拝借。よーお!(パパパン パパパン パパパン パン)ありがとうございました。
新年会(三本締めで終える場合)
宴もたけなわではございますが、このあたりでお開きとさせていただきます。今年も皆さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしています。本年の皆さまのご健康とご活躍を願いまして、三本締めで締めさせていただきます。お手を拝借。よーお!(パパパン パパパン パパパン パン)×3回。ありがとうございました。
手締めの種類
| 名前 | 打ち方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 三本締め | 「パパパン パパパン パパパン パン」を3回 | 新年会・創立記念など、改まった会 |
| 一本締め | 「パパパン パパパン パパパン パン」を1回 | 部署の忘年会・歓送迎会など、多くの宴会 |
| 一丁締め(関東一本締め) | 「よーお、パン」と1回だけ | 時間がないとき、カジュアルな会 |
「一本締め」と言って一丁締めをする人もいるため、混乱を避けたいときは「パパパン、を3回、最後にパン、の一本締めです」と、最初に一言説明してから始めると全員がそろいます。
大人数の会場で聞き取りやすく話すコツ
- マイクを使う:30名を超えると、地声では後ろまで届きません。予約時にマイクの有無を確認しておきます(予約電話で聞くこと)
- 話し始める前に静かになるのを待つ:幹事が「これより〇〇さんにご挨拶をいただきます」と区切ると、自然に静かになります
- 数字や固有名詞は1つだけ:実績を並べるより、1つの出来事に絞ったほうが印象に残ります
- 名前を呼ぶなら全員を:特定の人だけを褒めると、ほかの人が気まずくなることがあります。チームや部署の単位で感謝を伝えるのが無難です
避けたい言葉と話題
改まった会では、締めの場面で「終わる」「閉じる」の代わりに「お開き」「締める」を使うのが一般的です。また、業績の厳しい部署名や、特定の人の失敗談、人事・異動のうわさなど、その場にいる人が答えにくい話題は避けましょう。